前回のブログで、「ふるさと納税」のお役立ち情報を案内させていただきましたが、
自分はなんと昨年2017年度、寄付した自治体のカウントを誤って計算し、
6箇所も自治体に寄付をしてしまいました。。。
そのうえ2,000円負担の上限も超えて、かなりの金額を純粋に寄付し、
確定申告をするはめになってしまいました。
しっかりと寄付した先を管理しておくことが大切ですので、
皆さんも自分と同じようなミスをされないようにご注意ください。
そんなふるさと納税は今でも賛否両論がありますが、ふるさと納税の寄付総額は
2844億円と4年連続で過去最高を更新し、15年度比で70%以上も増えています。
寄付金を集めている自治体は、返礼品が充実しているところです。
ある自治体では、ふるさと納税で集めた税収が全体の4割にあたるところもあるようです。
このような効果が注目され、各市町村の寄付金の獲得競争は激しさを増しました。
いずれも返礼品を前面に押し出した訴求に力を入れています。
ふるさと納税では、自分の好きな自治体に寄付をすると、寄付額から2000円を差し引いた分の税負担(住民税・所得税)が減ります。
都市部に住む人が地方の自治体に寄付する傾向が強いため、都市部ではふるさと納税により減収となる自治体が増えています。
総務省の調査によれば、2016年度課税分(15年寄付分)で東京都が261億円、神奈川県が103億円、大阪府が85億円の減収でした。
もちろん、その分が出身地など地域の自治体を応援するという本来の趣旨につながっていればいいのですが、
実際には、多くの自治体から寄付額に応じた返礼品も受け取れることから、これを目当てにした寄付が少なくありません。
また商品券などのように換金性が高い商品を返礼品にすると、寄付したお金が戻ってくるのと同じで、それはイコール
税収だけが減ることになります。これらを受けて、総務省は17年4月、金券や家電など換金しやすい返礼品や
高額すぎる商品の提供を控えるよう自治体に通知しました。
総務省の通知には強制力はありませんが、これを受けて、多くの自治体で返礼品の見直しをする動きが相次いでいます。
金券などの取り扱いを廃止したり、返礼品の価格を3割以下に抑えたりするところもあります。
ふるさと納税が地元の産業振興に貢献しているところも少なくありません。農産物、海産物のほか、織物、木工品、陶磁器・漆器といった
工芸品など、地元の産品が返礼品向けに調達されるからです。地域の魅力をアピールすることもできます。
一方で、返礼品ありきでは、「あっちの町のほうがコスパがいい」などと言われ、収入が大きく減る恐れもあります。
ふるさと納税は本来、自分の出身地などを応援するための制度です。納税者が寄附先を選択するという点では、
その使われ方が重要ですが、現状は、使われ方を意識する人は少ないようです。
一方で、自治体によっては、返礼品なしで、複数の事業の中から使い道を指定して寄付できるところもあります。
このほか、九州北部豪雨の被災地となった自治体では、ふるさと納税制度を利用し、返礼品のない寄付も集まっています。
税金の使い道を納税者自身が判断することは大きな意義があります。ふるさとはもちろん、現在自分が住んでいる町も含め、
愛着を感じる地域に貢献したいという思いに応えるのがふるさと納税制度です。
現在は過渡期ではありますが、その原点となる理念が実現できるのか、ふるさと納税制度の将来に期待がかかります。